4.指標開発 各国の動き

 指標開発の動きは、さまざまな形で各国政府や国際機関における貧困指標の測定に取り入れられています。最大の動向は、欧州連合(EU)で、すべての加盟国において貧困と社会的排除の測定を義務づけ、EU全体として2020年までに貧困と社会的排除にある人の数を200万人削減することを政策目標としています。

 EUの加盟国19ヶ国において、これと連動した政策目標を掲げており、「(所得でみる)相対的貧困または社会的排除の状況の者」の削減目標を定めています(下記表2.2PDF参照)。これら以外の加盟国も、それぞれに貧困削減の数値目標を定めています。 

 非金銭的指標を公的統計として取り入れている国はさらに多く、イギリス、フランス、ドイツ、アイルランド、オランダ、フィンランド、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、アメリカ(検討中)、韓国、タイ、ブータンの統計担当局が、金銭的データのみならず、人間関係、社会への参加の度合い、生活の質などの非金銭的な生活水準を測るデータを取り始めています(Stiglits 2009, 内閣府2010)。(表2.2 参照)

 国により、既存の社会統計を列記したもの、統計を集約し1つの複合指標としているもの、略奪アプローチ、社会的排除調査のミクロ・データを用いて貧困指標を計測しているもの、とレベルは様々です。共通しているのは、政府としてこれらの非金銭的な 生活の「質」を測る統計データをとる必要があるという認識であり、この傾向はこれからも国際的に強まっていくと考えられています。 

 

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各国における貧困削減目標: EU諸国とEU以外の国々
表2.2 各国における貧困指標の状況.pdf
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